隠岐 知夫里島の真鯛釣り

11月29~30日はSさんと隠岐釣行を予定。
前日の天気予報、29~30日は北東の風、波高1のち3m。
この風で釣りができるのは知夫里島。
早速、船長に確認の電話。
「風は問題ないけど、北のうねりが出るから30日朝8時までだよ」
29日朝9時30分「フェリーくにが」にて七類港出航。

釣人は私たち2名を含め総勢4名、それにしても少ない。
天気予報の悪さか、それともチャーター便に客を取られたか。

11時30分 知夫里島 来居港着。
港で待っていた「幸希丸」に荷物を積み込む。
天候、最近の釣果から判断し、釣場は「オオエ鼻」に。

ここは同行のSさんが、数年前に92cmの大鯛を仕留めた縁起の良い所。

12時 磯に上がり、荷物を降ろして一休み。
ぽかぽか陽気、無風、波もなし。
11月末の天候とは思えない。
「やはり俺は晴れ男だ」
釣りを始める前に、海の神様にお神酒。
「久々に大鯛を、なにとぞお願い致します」
コンビニで買ったカップ酒5本の内、一番安い酒を海に捧げる。
今思えばこれで怒りを買ったかも......

13時 釣り開始、Sさんはフカセでグレ狙い、私はタルカゴで大鯛を。
数投目、Sさんの竿がしなる、上がってきたのは大きなデンボ(ウマズラ)。
数分後、さらにもう1匹、鍋の具に良いがデンボはリリース。
その後、足の裏~30cmのグレがポツポツ釣れる、これもリリース。
私の方は当たりも無く、餌取りの餌食に。
しばらくしてSさんの竿が満月に、正体は美味しそうな44cmのグレ。

17時 二人とも底カゴ仕掛けの真鯛釣りに。
Sさんにポツリポツリ当たりがあり、45cmまでの鯛を4枚。

20時 うねりが気になりだし、荷物を高台に。

21時 足元近くまで波が、釣り継続不能。
携帯電話が通じないので、渡船を呼ぶこともできない。
明朝8時まで時間は長い。

なにもすることが無い自然と二人で忘年会。
Sさん、釣りの必需品はバナナと魚肉ソーセージ。
ソーセージは色々あるがニッスイじゃないとダメだと。
確かに美味い、これから私も定番にしよう。
私の必需品は「明治のチョコレート」
これがあれば、日本酒、焼酎、ウイスキーなんでも飲める、最高の当て。

22時 酒も無くなりお開き、寝ることに。
回り風の当らぬ場所を探し、横になる。
目の前に広がる満天の星、隠岐で見る星は本当に綺麗だ。
30分位寝ては目が覚め、寝ては覚めの繰り返し、体が冷えて熟睡出来ない。
温かい飲物を作ったり、海の様子を見たり
体を動かし寒さをしのぐ。

30日3時頃 顔に雨が当たり目が覚める。
折りたたみ傘を広げ、岩に腰掛ける。
「ロダンの考える人」この格好ではさすがに寝られない。
海は大時化、寒さ、さらにトドメの雨、泣きっ面にスズメバチだ。

6時半過ぎ、辺りが明るくなる。
低い所はほとんど波で濡れている。
「回収できるかな?」
船長はいつも時間正確。
「こんな時は早く来いよ」思わずぼやく。


8時 渡船が見えた。
波の来ない半畳程の場所に荷物をまとめ船を待つ。
舳先を着けた時、荷物を投げ込み、無事生還。
船はもう一人の釣人の所へ。
壁にへばり付いて待っていた。
無事に回収し、船長に報告。
「今回の隠岐島海上避難訓練、無事完了しました」
船長「加藤さん、以前もこんな事がありましたね」
そうだ、思い出した。
あの時は夕方救出され、別の磯で快適に釣りができた。
今回も同じ「オオエ鼻」どうも相性が悪い。
「二度ある事は三度ある」次は他に行こう。

11時のフェリーまで隠岐汽船の待合室で時間つぶし。
別の渡船の船長から色々と話を聞く。
「今回の時化は予想外」「凪なら鯛が好調」
「来年は西海岸でもドコモで通話できる」
商売敵の渡船の客なのに、親切に色々と教えてくれた。
「なじみの渡船を急には変えられないけど、機会があればお願いします」

13時30分 境港着後、我が家へ、一泊二日の釣りが終わった。

ところで私の釣果だが、避難中にピトンから外れ
海中へ姿を消したSさんの竿5,3mが釣れていた。
これはSさんに大きな喜びを与えると同時に
私の大物記録を大幅に更新した。
その他は・・・・・奇麗だったな~ オリオン座。

今回の釣行は、実釣時間の最短記録を更新してしまった。
冬の日本海、予想を超えた猛威をふるう。
楽しい釣りも、時と場合によっては苦痛になる。
これからの釣行は、慎重な上さらに慎重に。
今回つくづく感じた。














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